4/30まで送料無料
2021.09.03

私にも地球にも心地いいコスメ選び。岸 紅子さんに聞く、美容からはじめるサスティナブルな未来

with who?

NPO法人日本ホリスティックビューティ協会代表理事

岸 紅子(Kishi Beniko)

環境省「つなげよう、支えよう森里川海」アンバサダー。自身や家族の闘病経験をもとに、2006年にNPO法人日本ホリスティックビューティ協会(HBA)を設立。多数の美容・健康・医療関係者とともに女性の心と体のセルフケアの普及につとめ、資格検定や人材育成を行う。また、自らも自然治癒力や免疫力を引き出すためのウェルネス講座を幅広く実施。環境アクティビストとしても、ライフスタイルを通じた人にも地球にも優しいSDGsアクションを多く提言している。パーマカルチャーデザイナー、発酵食スペシャリスト、味噌ソムリエの一面も持つ。

近年、環境問題のトピックなどでよく目にする「サスティナブル(Sustainable)」。

日本語で「持続可能な」という意味をもっており、環境はもちろん労働環境やジェンダーの問題など広範囲にわたる「持続可能性」を求める動きが世界中で始まっています。

その動きに同調し2019年、コスメのサスティナビリティを表彰する「サスティナブルコスメアワード」が始まり、盛り上がりをみせています。今回は、審査員長の岸 紅子さんに「サスティナブルコスメアワード」についてやサスティナブルコスメの魅力などのお話を伺いました。

2019年、「サスティナブルコスメアワード」誕生


「サスティナブルコスメアワード」は今年で3年目を迎えますね。 どういった経緯でこのアワードは始まったのでしょうか。

元々環境省の「つなげよう、支えよう森里川海プロジェクト」という活動がありまして、私はアンバサダーを努めさせていただいています。そのメンバーとの間で、「消費財でサスティナブルだと分かるような基準作りやアワードを作りたい」という話があがりコスメにフォーカスをあて、さらにエコマーク事務局にアワードの基準作りに協力していただき、2019年に「サスティナブルコスメアワード」が立ち上がりました。

SDGsをもとに基準項目をつくり、どんな取り組みをされているかを伺うエントリーシートをつくりメーカーに応募していただくという仕組みです。

サスティナブルマインドを持った編集者やメディアの方々、国際的な研究機関やオーガニックコスメの第一人者の方々、また環境省のアンバサダーチームのモデルでファッションデザイナーのマリエさん、シンガーソングライターのMINMIさんなどにもご賛同をいただき、サスティナブルコスメアワードの活動をご一緒しています。


受賞されたメーカーの方々向けに販売やPRの場も設けています。地方の企業さんなど、PRに予算をかけられなかったり、流通に苦労されている方々がたくさんいらっしゃるのでサポートさせていただいてます。

最初は、銀座ロフトさんと提携をして受賞商品の展示とポップアップをやっていただいたのですが、それが好評で、現在はいろいろな展示会や百貨店・販売店なども手を上げていただいており、この取り組みは拡大してきています。また、今回初めての試みとしてはCOMMEARTHさんと提携させていただき、イーコマースをスタートします。

サスティナブルコスメアワード自体が、コスメ企業、業界の持続可能性の一助となっていますね。そもそも「サスティナブルコスメ」とはどのようなコスメを指すのでしょうか。


一言で言えば「人にも地球にもやさしいコスメ」です。アワードでは、原料調達から工場生産、流通、販売、廃棄という製品が生まれてきてから廃棄されるまでの「製品のライフサイクル全体」を通じて、どのような配慮が行われているかを審査します。

もっと詳しくお話しすると、児童労働や森林伐採などのない持続可能な原料の調達方法か、工場の電力は再生可能エネルギーがどうか、スタッフへの差別やハラスメントがないかなど、質問項目は多様です。

そういったものはなかなか消費者には見えてこないものでもあり、「サスティナブルコスメアワード」を通してその各企業の努力に一つひとつ丁寧にフォーカスしていこうという取り組みです。

美容業界ではサスティナブルをコンセプトに取り入れている企業は増えているのでしょうか。


非常に増えていますね。基本的に逆行する流れはないですし、これからますますサスティナブルはメインストリームになるでしょう。「2050年カーボンニュートラル」と政府が宣言していますし、投資も今や環境や人権に配慮した事業にしか行われない時代です。

今後は、サスティナブルだけではなくリジェネラティブやソーシャルビジネスとしてのコスメももっと増えてくると思います。リジェネラティブは、自然を回復させる製品です。使えば使うほど森や海を豊かにするようなものを言います。ソーシャルビジネスは、社会課題を解決するためのビジネスです。

例えば、耕作放棄地の利用や廃棄農作物のアップサイクル、障がい者雇用などを内包した製品づくりがそれにあたります。自然を回復したり、地域の問題を解決したり、単にキレイになるためだけではない、やさしさと利他性に富んだコスメも続々と出てきています。

ただ、まだ過渡期のため低価格、大量生産の石油由来コスメが多いのも事実ですね。それを2030年までにひっくり返したいと思っています。笑

自然の持つ力の偉大さを肌で体感するということ

私たちがサスティナブルコスメを使うメリットや魅力をどうお考えですか。

サスティナブルコスメを使うメリットは絶大です。ケミカルを否定するわけでは全くないのですが、有効成分が単離されたコスメに比べて、オーガニックのコスメは、植物由来のエッセンスを使用しており、そこには植物がもっている微量な成分やバクテリアの代謝物も含めいろいろな成分が含まれます。

私たち人間も自然の中にいる生き物であるがゆえ、自然界の複合的で複雑な、総合的な成分に対して私たちの肌は反応するんですよね。そちらの方が人体に優しく、かつパワフルに作用するのではないかなと考えます。そして何よりも香りが素晴らしい!

自然由来のコスメは総合的な効果を期待できると。

オーガニックコスメには、研究室では作ることができない微量な成分が数え切れないくらい入っている、まさに自然界の写し鏡のようなもの。私たち人間も自然界の賜物なので、そこが響き合って治癒力などが活性化されるのです。


細胞一つひとつも有機体なので、その本来の力を生かすということを考えると、私はコスメやお野菜、シャンプーなどもオーガニックを取り入れています。そうして、ひとつの有機体としての自分自身のエネルギーが高まる感じがするんです。

私は「環境のためだけにオーガニックコスメを買う」というよりも「オーガニックコスメの方がパワフルだし地球にもよく、自分にもいい結果がもたらされるから」という理由でオーガニックコスメを使い続けています。

美容と環境は密接な関係にあるということですね。

私たちが「美しくなろう」と思って選ぶものは、やはり地球にも優しいものであるべきだと思います。なぜなら、それが回りまわって私たちにも影響するからです。

環境の点で言えば、いま、ケミカルな「環境ホルモン」が大気や水中に溶け込んでしまっていて、私たちの抵抗力、免疫力、生殖能力に悪影響を及ぼしはじめています。そうなると人間が、自然なありのままの状態でいられなくなる。


綺麗でいたい、健康でいたい、そう思うのであれば、選択肢を変えて、なるべく自然なものを手に取るようにすることが必要だと思います。そうすると体も元気、肌も、髪も元気、そして次の世代にも元気を渡せる、ということになるんです。

先ほどおっしゃったように、ご自身も有機野菜などを取り入れていらっしゃいますが、そのきっかけはあったのでしょうか。効果はいかがでしたか。

自分の病気やアレルギーがきっかけで、食材や調味料、シャンプーやコスメなど生活全体をオーガニックにシフトしました。効果はとてもありましたよ。体も心も変わりましたし、元気度が違います。

風邪もほとんど引かなくなりましたね。食生活を変えてから、インフルエンザにもかからなくなりました。生理痛の薬や風邪薬、アレルギー薬や胃薬も全て手放すことができたんです。

ありのままで生きられるって本当に素晴らしいと思いますね。「自然界から与えてもらったもので、こんなに変わるんだ」って驚きました。

サスティナブルコスメを選ぶ基準

サスティナブルコスメといってもたくさんの商品がありますが、どのように選べばいいのでしょうか。

何を選ぶかというのは、直感的でいいと思います。例えば、鹿児島の規格外のパッションフルーツを使って作ったコスメがあるとしますね。やっぱり鹿児島出身の人だったら応援したくなって買うと思うんです。そんな理由でもいいし、単純に香りが好き、パッケージが好き、そのコスメを通してチャリティになる、などの応援心から買うのでもいいと思います。

サスティナブルコスメは誰かのためになる「利他的」なことが多く、そうやって「関わる人たちの持続可能性」も果たしているんですね。そういうストーリーを知って決めるのもいいと思います。

それはいいですね。使っていて愛を感じるというか。

そうですね、使っているときに、生産者の顔や土地が浮かぶ…それってとても素敵だと思います。肌にいいだけではなく、「プラスの豊かさ」を感じられるのがサスティナブルコスメにはたくさんあるなと思います。ですから、五感で感じる心地よさを信じて直感的に、そして愛で決めていただきたいですね。

最後にサスティナブルコスメアワードが目指す未来を教えてください。


私たち「サスティナブルコスメアワード」の存在がいらなくなる未来になることです。

というのも、2030年がSDGsの節目の年であり「それまでにSDGsが浸透していなければ、地球の未来が危ない」という段階に突入します。このまま温暖化が進むと災害や食糧危機が深刻を極めると言われているんです。2030年までにサスティナブルが当たり前になることが大切で、それまでに浸透させるのが私たちの使命です。

コスメは毎日肌に直接つけるものですし、また香りやテクスチャーなど五感でダイレクトに感じることができる。コスメのような身近にあるものから変えていけば、他の行動にもいい影響がでるのではと考えます。

「LIFE CHANGE, WORLD CHANGE(暮らしが変われば世界も変わる)」と言うように、私たち一人ひとりの暮らし方次第で地球の未来は変えられます。一緒に心地よい未来づくりを始めませんか?

今年のサスティナブルコスメアワードは現在エントリー受付中。メーカーの皆さん、是非トライしてみてください。またユーザーの皆さんの身近で「これは!」と思うコスメがあったら是非サスティナブルコスメアワード事務局まで教えてあげてください。2021年10月8日受付締め切り、2021年12月15日に受賞コスメを発表予定です。


肌にも嬉しく地球にも優しいサスティナブルコスメ。自分のほんの小さなアクションが、誰かの笑顔につながっているなんてとても素敵なことではないでしょうか。

現在エントリー受付中のサスティナブルコスメアワード。12月にどのコスメが受賞するのか、いまから目が離せません。

------------------------------------------------------------
<サスティナブルコスメアワード>
■ホームページ:
https://sustainableaward.jp/
■インスタグラム:
https://www.instagram.com/sustainable_cosme/?utm_medium=copy_link
------------------------------------------------------------



INTERVIEW & TEXT BY MAKIKO YAMAMOTO

Share

関連するアイテム